第326回
ショックでした
表参道で眼鏡を購入したことはご報告しました。
私が眼鏡を作ったのは実に6年ぶりくらいでした。
ここ4年ほどはコンタクトレンズでしたし、
たまに昔作った眼鏡を利用していましたが、さすがに度数が合わずあまりよく見えません。
今回作った眼鏡は本当によく見えて驚くばかりです。
コンタクトも4年前に計測したままで、あとはインターネットで購入しているので、
今の自分の目がどの程度の視力なのか知りたかったという気持ちもありました。
私の歳は42ですが、実は先日コラムでお伝えしたとおり老眼の兆候を覚えました。
老いの自覚です。
でも、実際それほどではなく、自分でもシャレで通す程度でした。
この連休は東京に滞在していますが、この連休中に二つの美術館めぐりをしています。
オランダの二大巨匠、レンブラントとゴッホの企画展が行われていたからです。
二つの展覧会はどちらも見ごたえがありました。
受付で案内のパンフレットを受け取り、それを読みながら展示を見てまわるのです。
眼鏡はとても調子がよく、絵画の細かい部分もしっかり鑑賞できました。
しかし!
しかしです。
その解説文を読もうとパンフレットに目をやると、どうも焦点が合わない。
なぜ?
遠くへ離すとすこしはピントが合いますが、今度は遠くて小さな文字が読めません。
最初はどうしたものかと思案していましたが、
眼鏡を外すとなんとぴったりピントが合うんです。
近くのものを見るのに眼鏡を外すしぐさ。
ちょっとよく目にする動作です。
これって正に老眼の典型的な動作じゃないですか!
コンタクトのときはもちろん、いちいちコンタクトを外すなんて出来ませんし、
こんなにピントが合わないなんて事はありませんでした。
そういえば、眼鏡屋さんが言っていました。
コンタクトと違って、眼鏡は眼球から離れますから矯正がきついのだそうです。
コンタクトは眼球と一体化するため、結構柔軟なんだそうです。
眼鏡は柔軟じゃないので、ひとつの焦点で勝負します。
だから遠くに焦点をあわせると、近くが極度に合わなくなります。
眼鏡は正直で怖いです。
晩秋の美術鑑賞に洒落ようと思ったのに、老いを思わず自覚することになってしまいました。
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