第303回
退院
実は3週間ほど前から父親が肺炎で入院していました。
癌の検診では半年の命を延ばした父ですが、
もともと片肺のため、最近では著しく心肺機能が低下してしまったようです。
ちょっと具合が悪くなると病院へ直行です。
今回も私が東京に居るとき、電話で入院を知りました。
毎度のことだから帰ってこなくても良いという母親に甘え、
週末は東京でしたが、帰ってきたら案外悪く、
もしかしたら、今後、酸素療法かもしれないということでした。
片肺のくせに若い頃ヘビースモーカーだった父の肺は炎症を起こし、
ほとんど機能していないようでした。
それからほぼ毎日、朝、母親を病院に連れて行ってから学校へいったりしていました。
夜間対策講座があったりするときは、タクシーで帰ったり、婿に行った弟が迎えに行っていました。
3年前に父が癌を宣告されて以来、
病院とは日常の付き合いとなりましたね。
毎日、あれだけ多くの人が出入りする病院ですから、
似たような境遇の人がどれくらいいることか。
福祉住環境の実践もほぼ、毎日の作業になったし、
随分、高齢社会の渦中にきてしまったようです。
この環境で鬱はダメですね。
日常生活に目標が作れない。
ネットワークを構築したばかりの頃は、実は私自身の周りには高齢問題なんて何もありませんでした。
それだけに、あまり悲壮感を持たずにイケイケで押してこられたのかもしれない。
それから3年。
私の周りの環境もすこしづつ変化をしてきました。
おかげさまで父親も昨日、退院を許され、無事家に戻ってきました。
またいつ逆戻りするかもしれないけれど、
やはり家に戻れた父はうれしそうな顔をしていました。
やっぱり家は居心地がよさそうです。
そこには家族が居て、心が安定しますから。
そんな父親の顔を眺めていたら、なんだか気持ちがすっきりしたような気がしました。
人間生きていればいろんなことがある。
でも、それは当たり前のことです。
いろんな変化は結局のところ自分のこころで消化するしかありません。
もういっぱい咀嚼しましたからね。
そろそろ消化して、栄養にしなければなりませんかね。
週末は柏崎の対策講座を終えた後、久しぶりに焼山温泉に泊まりに行こうかと話をしていました。
支配人に会うのも3ヶ月ぶりかな?
また以前のように3人で馬鹿を言い合って、週末の休暇を楽しんできたいものです。
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