第294回
学内コンペ選考会
私が通っている専門学校で、今日学内コンペの選考会を行いました。
夏休み前から始まった地元新聞社主催の住宅設計コンペへの取り組みの一環です。
全授業を通し、敷地の選択から始まり、コンセプトの決定、プランニングと授業を進めてきました。
そして想いを託した個性的なパネルを各自が作成し、
そのプレゼンテーションを行い、学生推薦と講師推薦で予選を行うわけです。
半日をプレゼンに使いましたが、やる気のある学生とそのほかでは力量に大きな差があります。
プレゼンテーションは相手に伝えるという気持ちがなければ何も伝えることが出来ません。
単に授業のひとつであるという受身の学生は課題を提出するということだけで、
別にそれがどうであれ関係ないと考えますし、
この一連の作業を通し、建築に興味を抱いた学生は成長し、
プロも顔負けのパネルを作成してしまいます。
このコンペへは1年も2年も参加します。
例年だと1年は、まだ体験も学習も足りないので、
気持ちはわかるが、現実的ではないようなプランになってしまいます。
また、パネルも技術的に高くなく、素朴なものになってしまいます。
ところが今年はレベルが高い。
低いものは例年通りですが、上位に食い込む学生のそれは
ほとんどこのまま実行案としても問題なく、
また、パネルの完成度も高いものでした。
昨年は自由奔放でしたからね。
今年は安心してプレゼンテーションを受けることが出来ました。
しかし、一方では1年生からこんなにまとまってどうするのだろうという気持ちもあります。
みんなの提案する住宅案はどれも現実的で、悪く言うと夢がありません。
毎年、学年ごとにカラーがあるものです。
そして2年ですが、成長したものは目を瞠ります。
パネルの完成度はすばらしく、抽象的ですが、そのコンセプトがしっかり伝わるものや
具体的にきちんと一貫してコンセプトが貫き通されています。
ただ、去年と同じようなパネルを作成したものは1年生の上位に選ばれたパネルと比べられ
かなり苦戦してしまいました。
夕方、1年と2年の作品を一同に並べ、
講師全体で最終選考を行いましたが、予選をかいくぐった作品はどれもすばらしく、
落とすというのは辛かったです。
喧々諤々話し合い、選考会を終えたときには12案が残りました。
この12案を学校の代表として社外コンペに出します。
うちの学校がグランプリを取ってくれるとうれしいのですが。
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