第186回
慕光会
今朝の地元紙に慕光会総会の告知広告が掲載されています。
慕光会は私の高校のOB会です。
来週の土曜日が総会の開催ということで、最終告知を行いました。
私の出身校は県内でも歴史のある女子高でした。
共学になったのは私が入学する3年前。
つまり私が入学してようやく全学年に男子生徒が存在するようになった訳です。
創立100年弱の歴史を持つ母校は、かつては良家の子女のための最高学府でした。
今は移転して県の総合庁舎になっている跡地は校舎の周りを桜の木が取り囲み、
春になると花が咲き誇る名所でした。
また、終戦後はGHQが駐留したりした歴史の証人です。
私は移転する前の校舎に通いましたが、木造の趣のある建物で、
さすがに義務教育ではなくなったと感動したものです。
そんな由緒正しい母校のOGは、市内の有力者の夫人に納まっています。
まあ、街のセレブたちです。
日本の一番元気な時代を過ごした人たちですから、先輩たちのパワーはすごいですね。
私たちの世代は圧倒されっぱなしです。
慕光会はそうした先輩たちの交流の場として機能していましたが、
共学になってからの世代には、すこし遠い存在でした。
私が参加しはじめたのは30代半ばからです。
もう、高校を卒業して20年も経っています。
それまではほとんど慕光会へ男子卒業生の参加がありませんでしたから、
少し遅すぎた感がありますが、このままでは慕光会の存続が厳しいという認識から
年功序列でまわってきた会長職を大幅に飛び越えて、共学1期生を抜擢しました。
そこで、私たちに参加要請が来たという訳です。
なにせ、女性がほとんどの慕光会です。
懇親会も昼食会といった感じで日曜日の昼間に行っていました。
主婦がほとんどの会ですから、帰って食事の支度ということでの時間設定だそうです。
日曜日では東京や県内に散らばった卒業生は、飲みに帰ってくることも出来ません。
しかしこれでは2次会に繋げて、旧交を深めるということも出来ません。
なかなか共学世代の参加が得られない状況が続いています。
今の会長は私の同級生です。
おかげで副会長をおおせつかりました。
私たちの世代はそれなりに結束が固く、参加を得ていますが、
それ以降の参加がまったくありません。
何とか打開すべく、今回から総会の日時を変更し、土曜日夕方開催にしました。
私のクライアントや専門学校に来た後輩たちを引っ張り込んだりしていますが、
まだまだ、後輩の世代の参加が少ないのがなやみです。
1年に一度、各世代が旧友を深める場としての慕光会にしていきたいのですが、
若い世代の母校への帰属性の薄さが慕光会の存続を危うくしています。
慕光会では私たちは四十面さげて「若い人たち」と呼ばれています。
いつまでもそんな訳にはいきませんよね。
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