第174回
カッコイイ車椅子に乗りたい!
先週の土曜日は、県央地区の呼びかけで長岡市にある車椅子の工場を見学に行きました。
こうした企画は各地区で行っており、参加は別に地区会員でなくても自由です。
今回も半分くらいは他地区からの参加でしたし、
この公開HPを見て参加してくれた一般の方もいらっしゃいました。
訪問した会社は潟Iーエックスエンジニアリングです。
3年前にTBSで放映された「ビューティフルライフ」の中で、
キムタクが演ずるカリスマ美容師の恋人役、
図書館に勤める常盤貴子の使用していた車椅子を製作した会社
といったらわかるでしょうか?
そうなんです。以外に身近で作られていたのですね。
カタログを見ても感じるのですが、実物を目の前にするととにかくカッコイイんです。
この会社はもともとはカスタムバイクの工房だったということなのですが、
経営者自身が車椅子生活になり、乗りたい車椅子がないことに奮起し、
自分で自分が乗りたい車椅子の製作を始めたのだそうです。
ですから、この会社の車椅子は福祉用具として健常者が考えたのではなく、
利用者主体で開発が行われているというところに好感が持てました。
普段、私たちは車椅子をマイナスのイメージで見ていることが多すぎました。
車椅子に乗るというのは、自分の歩行能力を捨てる事だと思ってしまうからです。
しかし、説明を聞いていて、そういう考え方がずいぶん偏ったものだと理解します。
福祉住環境整備を考えるとき、いつも「健康」という定義付けを確認します。
車椅子を使用することは少なくとも下肢に障害を持っているということでしょう。
出来たら自分の足で歩きたいと願うし、
そちらの方が自立した生活が出来ると思ってしまいます。
でも、もしかして自分の足で歩くことが身体的にきつく
結果として外出することが億劫になってしまっているとしたら、
これは「健康」なことではありませんし、自立した生活は遠のいてしまいます。
自転車は便利な乗り物だし、歩くより楽です。
そんな風に自然に車椅子を普及していきたいというのが同社の方針です。
デザインは美しく、十分街の風景に溶け込めそうです。
ただ、車椅子だけでは問題は解決できません。
社会全体が関わることが重要なのです。
ぜひ、ネットワークへの参加を期待します。
新潟地区の福祉車両を製作している会員とジョイントしたら、
ネットワーク発の面白い提案が出来そうだなと思いました。
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