会長のつぶやき
僕の独り言につき合って
 

第133回

敵を知る

今、ネットワークが行っている対策講座では医療的な分野の話をしています。
講師は建築士である私です。
本当であれば付け焼刃の私なんかではなく、
しっかりと専門的な知識を学んだ医師やそれに順ずる人にお願いしたいところです。
なかなか忙しいということで、しかたなく私が行っています。
しかしながら、この検定が目指しているのは医療の専門家育成ではありません。
あくまでも福祉住環境整備に関わる為の基礎知識です。
福祉住環境整備はさまざまな専門家が関わらなければ上手くいきません。
お互いの専門性を尊重する為にも、
お互いの専門分野の基礎知識を知ることは重要です。
そう割り切ると、なんとか私でもお話できるのかなという感じです。

先日の杖と手摺の話ではありませんが、
せっかく残存能力がどこまで回復するのかを医療サイドで目標立てしたのに、
その目標を目指すという作業を建築がきちんと受け止められず、
結局、屋外では車いすに頼ってしまう屋内歩行レベルにしてしまう危険があります。

脳血管障害がどういう状態の中で起こり、
結果としてどういう特徴だった症状、障害を残すのか?
また、リハビリによりどの程度の回復を見ることが出来るのか?
多少なりとも医学的な知識を持つことで、理解できます。
もちろん医療的な判断や処置は専門家に委ねますが、
その意図するところを理解すべき努力が出来るようになるのです。

解剖学的に人間を分解すると、幾つかの分野に分かれます。
総合病院の各々の部署がおおよそ、それにあたるでしょう。
人間の身体は加齢と共に老化し、絶妙なバランスで成り立つ各器官も
やがて崩れ始めますが、それが疾病として現れてきます。
そういった疾病と引き起こされる障害を知ることで、
その対応策を考えることが出来るようになります。

たとえ手摺一本でも、その設置には意味があるというのは
こういった知識を得ることで、ようやく理解が出来るというわけです。
ここまで伝えられれば、私の講義は成功といって良いと考えています。

2003年5月13日(火曜日)
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■会長 : 小林 哲也(KOBAYASHI TETSUYA)
1961年新潟県三条市生まれ。1級建築士事務所 FORUM主宰
建築士会で1999年 福祉住環境コーディネーター検定対策講座を開催。
その際集まった仲間と「福祉住環境コーディネーターネットワーク」を結成する。
ちいき住宅工房主宰

■講演
2003年
5月 見附市福祉住環境講習会(見附商工会) 
2月  パネルディスカッション「福祉から見た健康住宅」(県央地場産業センター:健康住宅サミット)
1月  福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
    平成14年度介護支援専門員現任研修(佐渡中央会館:佐渡地域振興局健康福祉環境部)
2002年 
12月  福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
11月  十日町住宅改修講習会(十日町地場産業振興センター:十日町市)
7月  介護保険 住宅改修研修会(三条総合福祉センター:三条市)
4月  加茂商工会議所研修会(加茂商工会議所:加茂商工会議所青年委員会)
3月  住宅改修セミナー(西川町役場 保健センター:巻保健所)
     福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
2月  福祉住環境セミナー(新宿:建築情報社)
     福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
     住宅改修セミナー(新潟NOCプラザ:阿部木材株式会社)

■取材
2002年
11月   新潟日報社 ハウジング新潟2003「2000万の家」
10月   新潟日報「いつまでも我が家で-寝たきり予防へ改修」
9月   TeNY「介護豆知識-住宅改修」
8月   新潟日報「介護住宅改修事情」
4月   日経アーキテクチュア「資格に頼らず、資格を生かす」
2月   新潟日報社 ささえーる2002「住宅改修事例」
2001年
11月   新潟日報社 ハウジング新潟2002「こだわって新潟」

■リポート
2002年
12月   オランダ建築視察旅行記(PDF:ご覧になるにはアクロバットリーダーが必要です)

■作品集
最近の作品です。よろしかったらご覧ください。

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