会長のつぶやき
僕の独り言につき合って
 

第102回

自由な学校−森林文化アカデミー

美濃市を訪れた目的のもうひとつは、岐阜県立森林文化アカデミーを訪れることでした。
この学校はあえて専修学校の形態を採ることにより、
大学のようにカリキュラムを縛られず、自由に実務的な知識や技能の習得を目指しました。
入学するには高等学校卒業資格が必要ですが、
入学してくる学生の多くは大学を卒業したものや、社会人が多いのが特徴です。

履修期間は2年で、最初の年から学生はテーマが与えられます。
学生一人一人がテーマを持ち、それを1年かけて完成させるのです。
平行して、基礎知識の取得は行いますが、
そうした座学がダイレクトに自分たちの仕事(テーマ)に直結するシステムです。

広大なアカデミーの敷地はそれらを発表する場でもあります。
私たちが訪れたときは屋外炊事場を製作していました。
オープンスペースですが、オンドルを利用して冬でも野外炊飯を楽しむ予定だそうです。
オーブンなんかもすべて学生の手作りだそうで、
粗野ですが、力強い作品に仕上がっていました。

去年の作品は敷地を見渡せるステージでした。
こうしてアカデミーは学生たちの手で進化を続けています。

学生たちの何人かは既に建築士の資格を持っている者も居ますので、
実際に店舗改装や住宅設計のプロジェクトも行うのだそうです。
それを経験豊かな教授陣が支えます。

うらやましいくらいに自由で実践的な教育だと思いました。
この学校を卒業しても、いわゆる学歴としては短大卒同等です。
学歴が欲しいだけの人がアカデミーの門を叩いても得るものは少ないでしょう。
しかし、自分にしっかりとした価値観を持っている人には最高の場所です。
こういう学校は日本には少ないのですが、
イギリスのAAアカデミーとか、海外には多いようです。

大卒のフリーターが溢れる現代において、
自分自身を売り込める人材の育成が求められていますが、
間違いなく、時代の要請にかなった教育をしている学校のひとつでした。

2003年4月12日(土曜日)
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■会長 : 小林 哲也(KOBAYASHI TETSUYA)
1961年新潟県三条市生まれ。1級建築士事務所 FORUM主宰
建築士会で1999年 福祉住環境コーディネーター検定対策講座を開催。
その際集まった仲間と「福祉住環境コーディネーターネットワーク」を結成する。
ちいき住宅工房主宰

■講演
2003年
1月  福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
    平成14年度介護支援専門員現任研修(佐渡中央会館:佐渡地域振興局健康福祉環境部)
2002年 
12月  福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
11月  十日町住宅改修講習会(十日町地場産業振興センター:十日町市)
7月  介護保険 住宅改修研修会(三条総合福祉センター:三条市)
4月  加茂商工会議所研修会(加茂商工会議所:加茂商工会議所青年委員会)
3月  住宅改修セミナー(西川町役場 保健センター:巻保健所)
     福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
2月  福祉住環境セミナー(新宿:建築情報社)
     福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
     住宅改修セミナー(新潟NOCプラザ:阿部木材株式会社)

■取材
2002年
11月   新潟日報社 ハウジング新潟2003「2000万の家」
10月   新潟日報「いつまでも我が家で-寝たきり予防へ改修」
9月   TeNY「介護豆知識-住宅改修」
8月   新潟日報「介護住宅改修事情」
4月   日経アーキテクチュア「資格に頼らず、資格を生かす」
2月   新潟日報社 ささえーる2002「住宅改修事例」
2001年
11月   新潟日報社 ハウジング新潟2002「こだわって新潟」

■リポート
2002年
12月   オランダ建築視察旅行記(PDF:ご覧になるにはアクロバットリーダーが必要です)

■作品集
最近の作品です。よろしかったらご覧ください。

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