第3回
私の本の選び方
私は書店で本を選ぶとき、ある判断の基準があります。
それは図書館で読む本か、所有するべき本かという基準です。
大抵の本は所有するより借りたほうが利口ですし、
部屋も占領されなくて良いと考えます。
でも、所有したくなる本ってありますよね。
最近ではずいぶんはやりましたが
「世界がもし100人の村だったら」という絵本です。
もとはインターネット・フォークロアといって、
直訳するとインターネット上の民話でしょうか?
民話というのは語り継がれて、
その時間の中で話が膨らみ、現代に受け継がれていますが、
一人の人(この場合、ドネラ・メドウズ氏)が投げかけた一通のメールが
インターネットというボーダーレスな世界をサーフィンしながら、
無数の人の思いを加えながら今も世界各地を飛び交っています。
こんな素敵なメールが来ましたという感じで次の人に伝わっていく訳です。
一歩間違えるとチェーンメールみたいですが、
もらった人が不快感をおぼえないで、
友人に送るというところが現代の民話なんでしょうね。
内容は題名のとおり、
世界を100人の村にたとえたらどうなるでしょう?というものです。
たとえば、52人が女性で、48人が男性です。
そして、30人が子供で、70人が大人です。そのうち7人がお年寄りです。
61人がアジア人で、13人がアフリカ人、
13人が南北アメリカ人で12人がヨーロッパ人、
あとは南太平洋地域の人です。
といった具合です。
百分率ということで数字的にはアバウトですが、
100人の村に縮小したことで、
地球人であるということを身近に感じさせます。
そして、100人居るのだから100人分の考えがあるのだろうな
ということを容認させます。
100人の村人がお互いを認め合い、愛し合えたら、
この村は素敵な村になるでしょう。
なのに63億人が住むこの地球村はどうでしょう?
21世紀になっても相変わらず戦争は絶えません。
世界の多くの人がこの本を読んだらちょっとは良くなるのかもしれませんね。
この本はちょっと所有したくなりませんか?
こういうのは借りちゃあ駄目なんですよね。
自分の本棚に置いてあって、ちょっと目に留まるのが良いと思いませんか。
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