第225回
三島地区始動
昨日は与板町の地域ケア会議と出雲崎町のケアマネ会議にお邪魔してきました。
ネットワークの活動をお伝えするのが目的です。
ネットワーク自体が住宅改修を積極的に利用者に勧めるということはありません。
あくまでも、ケアマネが住宅改修の必要性を訴えたときに、技術的支援を行うだけです。
ですから、ケアマネが要求してくれない地区では、ネットワークの活動はありません。
昨日の会議でお話を伺って感じたのは、
ケアマネ自身が住宅改修を自分の業務から切り離しているということです。
居宅における問題点の抽出はしますが、住宅改修に関しては、提案まででその先は利用者に委ねます。
後は利用者家族と知り合いの建築業者が勝手に改修工事を行い、
事後処理的に保険請求手続きを行います。
町の規模が小さいと、建築業者も血縁関係が深く、なかなか介入できないという状況があるようです。
また、相手は建築のプロであるという意識が、自分の意見を言えない壁を勝手に作ります。
建築業者も必ずしも住宅改修の意味を分かっていませんから、
改修による生活改善、ADLの自立という期待される効果を考えず、
単に物を取り付けること自体を目的としてしまいます。
やはり、連携がうまく取れていませんね。
福祉と建築が共同で作業を行っているのではなく、
お互いが、お互いの専門性で壁を作ってしまい、責任の所在が不明瞭です。
住宅改修に関するマネージメントを誰が行っているのか、さっぱりわかりません。
ネットワークが住宅改修を行う場合は、
提案書および報告書は必ず関わった者の連名で作成します。
おのおのの専門家に、きちんとその専門性に責任を持って欲しいからです。
表紙に自分の名前が記載されるだけで、随分意識が変わってくるものです。
また、お互いの専門性に特化した部分で関わりますから、
ケアマネにはきちんとマネージメント業務を要求します。
ケアマネは利用者との話し合いの中から、住宅改修の方向性を定め、それを伝えたら良いのです。
後は、その意味を理解できる専門家がきちんとケアマネを技術的にサポートします。
あくまでもサポートですから、業者に丸投げということではありません。
でも、丸投げはケアマネ業務の放棄ですから、頑張って関わって欲しいと思います。
ネットワークの活動で誤解されるのが、業者の集団ではないかというところです。
建築実務に関わる会員は確かに業者なのですが、
ネットワークの活動を生計の糧として重きを置いている人は少ないのです。
ちいきの業者として、地域社会に関りを持ちたいということだけです。
ですから、福祉事業者とは同じ福祉住環境整備という目的において仲間であるという意識です。
三島地区代表がもがいているのが、こうした仲間作りです。
今回、二つの会議に出席する機会を与えていただき、私も一肌脱いだ訳ですが、
是非ちいきのケアマネにはネットワークの仲間になってもらいたいと思います。
ケアマネが主体となって、ちいきの住宅改修を進めれば、
地元の建築業者はそれに従うようになるものです。
その道筋を築くのにネットワークが関われたらよろしいと思います。
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