第221回
自発的フレックスタイムの勧め
不景気という言葉も一般化してしまいましたね。
40代というもっともお金の掛かる時期にリストラされた人は大変です。
運良くリストラから免れた人も、抜けた人の仕事がかぶさり、
サービス残業もかなり強いられていると聞きます。
残業したら能力がないと思われるから、残業を申請できないなんてひどい話です。
それでも残業しなければ業務に支障が出るということで仕方なく終電まで頑張るのだそうです。
私も20代後半から30代にかけては、随分遅くまで仕事をしていました。
仕事の性格上、残業代がでるということもありませんでしたが、
時はバブルの真っ最中ということで、今とは違い、毎年それなりに給料に反映していましたから、
今ほど悲壮感はありませんでしたがね。
それにしても残業で最終電車というのはあまりに寂しい。
自分の生活もなく、すべてを仕事にささげるなんて、本末転倒です。
やはり生活があって、そのベースをしっかりとした上に仕事を成功させたいと思います。
その残業の内容が共同作業なら出来ないのですが、
もし、自己完結できる内容なら、自己管理でうまく解決する方法はあるでしょう。
日々の残業だって、終電という帰宅する最終の条件の中で作業しているはずです。
終電前に仕事が終われば問題ありませんが、
終わらなければ終電を理由に仕事を自主的に切り上げます。
終電まで言わなくても、仮に4時間残業するとして、10時に退社、自宅に戻るのは11時過ぎ。
へとへとに疲れ、自分の生活といえば、乱れた食生活とシャワーで終わりです。
次の日は疲れた体に鞭打って、満員電車に揺られます。
その繰り返しです。
そのうちに慢性化し、やがて人間としての生活を失ってしまうでしょう。
残業しているほかの人たちと愚痴を言い合って、お互いを慰めあうなんて暗い世界です。
同じ4時間の仕事を朝に持ってきてはどうでしょう?
仕事なんて所詮、終わるということはありません。
ひとつの仕事が片付いたときには、次の仕事が待ち構えているもの。
結局、自分で終わりの時間を決めてやっているだけなのです。
だったら、その時間を早朝に持ってきてはどうなんでしょう?
最終で帰るくらいなら、始発で会社に入ったらどうだろう?
誰もいない事務所でゆっくりとコーヒーを飲みながら、作業をしたほうが精神衛生上良いでしょう。
始発電車は空いていて、ゆっくりと新聞を読んだり、読書に当てられます。
別に睡眠をむさぼるのも良いでしょう。
そして、夕方は7時くらいには退社します。
7時に退社できたら、社外の人とも付き合えるし、自分の時間も持てますよ。
残業なんて自己嫌悪に陥るし、周りを見渡せば自分と同じような境遇の者ばかりです。
その多数の1人でしかありませんから、その努力が報われるということは非常に少ないでしょう。
一方早朝に出社するのは経営者サイドが多いですから、
朝早くから仕事をしている姿は、彼らの目にしっかり焼きつきます。
どうせ仕事をするなら、時間のシフトは有効です。
人より早く帰るのに、しっかり仕事はこなしているというのは、
私の中では美学です。
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