第18回
車椅子の人には左ハンドルがお勧めです
自動車は人間の活動範囲を広げてくれます。
健常者でもそうですから、歩行障害を持っている人には
社会参加するための重要なアイテムのひとつと言えるでしょう。
最近は車椅子のユーザー向けに改造した車を多く見かけます。
メーカーで対応しているものもありますが、 ワークス対応が大多数です。
ワークス対応の利点はユーザーの乗りたい車を改造できる点です。
自動車を改造して、自らの活動範囲を広げようという人は
普通の生活者として活発に生活を楽しもうという人でしょう。
しかし、その一方で健常者は彼らを弱者という枠に囲いたがります。
弱者という言葉はとても差別的な言い方であまり好きではありません。 弱者の対極には強者があり、
それが健常者みたいに言われるのはおかしな事です。
ともかく、強者である健常者は弱者である障害者に手を差し伸べるという
措置に見られる旧態の福祉がまだ根強く心の中にあります。
もし、障害を持つ人が外車を改造して乗り回していたら
健常者のみなさんはどう思いますか?
いまどき、左ハンドルの外車を所有することは特別なことではないでしょう。
国産車と外車の価格差はずいぶん少なくなっています。
実は車椅子利用者が自ら自動車を運転する場合、
その乗り降りを考えると、歩道側に運転席があったほうが安全です。
右ハンドルでは車道側で車椅子への移乗を行わなければならないからです。
安全と合理性を考慮すれば左ハンドルの優位性は絶対なのですが、
弱者が外車に乗るということを容認しない強者のエゴがあります。
まだまだくだらない偏見が巷を横行しています。
だったらどうでしょう?
国産メーカーは大抵の車に輸出仕様があると思いますが、
国内にもその仕様で販売してくれないでしょうかね。
もしくは輸出仕様で車椅子対応に改造した車を販売してください。
結構、需要があると思うのですがどうでしょう。
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