第168回
私の手帳考(1)
私が常に持ち歩いている7つ道具の一つが手帳です。
手帳がなくなると仕事が出来なくなるくらい私には重要なアイテムです。
かつてはシステム手帳に凝りましたが、
最近愛用しているのはとてもシンプルなスケジュール帳がメインのものですね。
私は大変凝り性なので、手帳に関してもかなりの変遷がありました。
もともと最初に就職した会社が金庫屋です。
金庫といってもいわゆる事務所に置いてあるようなものではなく、
銀行の金庫室という特殊内装工事に関わる仕事です。
ダイアルの仕組みとかがわかるので、警察にも登録されてしまいます。
そこで、何時あらぬ疑いを掛けられても、きちんとアリバイを証明できるように
日頃から行動記録を残すように先輩から教え込まれました。
当時の会社からもらった手帳は今でもありますが、
今見ても本当に緻密に書き込まれています。
建築士の資格を取ると、建築会社に籍を移しますが、
やはり、打合せの内容とかをきちんと現場ごとに管理する必要があり、
手帳に求められる機能は増大する一方でした。
ちょうどその頃はやり始めたのがシステム手帳です。
必要なリフィルを差込が出来る手帳は汎用性が高く、私には持って来いの手帳でした。
当時私が愛用していたのはファイロファックスのバイブルサイズのシステム手帳です。
なめし皮で手にした感触もよく、お気に入りの一品でした。
そこには現場ごとの資料やスケジュールが入れられ、
現場が終わるとリフィル用のバインダーに綴じ、後の資料にしました。
でも、持ち歩きたい資料はどんどん増え、
ファイロファックスはパンパンに膨れ上がっていきました。
ファイロファックスに限界を感じた頃出合ったのがタイムシステムの手帳でした。
ファイロファックスもかなり高級な手帳でしたが、
タイムシステムはその上を行く、世界のエグゼクティブご用達の一品です。
これは手帳というより、ビジネスツールというべきかもしれません。
なにせ、このシステムの活用の仕方が本になって売っているくらいです。
カバンほどもある大きな手帳はまさに事務所を持ち歩いているくらいの性能です。
タイムスケジュールからプロジェクト管理、お金の入出金など
大抵の管理はこれ一冊で可能になります。
しかしデカイ。
この手帳を持って、もう一つカバンを持ち歩くなどは苦痛でしかありません。
カバンに入れると、ほとんどこれで埋まってしまいそうです。
数年頑張って使ってみましたが、
結局その後リフィルを買い足すことはなかったのでした。
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