会長のつぶやき
僕の独り言につき合って
 

第149回

講師の査定

教壇に立つ者も所詮は1人の人間です。
一人一人、考え方もスキルも違うでしょう。
プライベートだっていろいろあると思います。
マスコミに取り上げられるような一部の逸脱した者がいるのは事実です。
だからといってロボットのように画一的に教えるより、多少人間くさいほうが私は好きです。
教師や講師に対して、聖職と祭り上げたのは昔の話のようで、
最近はすっかりサービス業として認識されています。

私が講師を務めている専門学校も、学生はお客様という認識があるらしく、
お客様に人気のある講師が良い講師であるという査定がされています。
たしかに人気があるというのはひとつの指標であるとは思います。
しかし、その捉え方は生徒によって大きく違ってしまいます。
この辺のさじ加減がとても難しいですね。
私のクラスは50人も学生がいますので、彼らの理解力は大きく異なります。
学校側が学生にアンケートを取ったということで、資料として見せてくれたのですが、
一方ではわかりやすいと言われ、一方では何を言っているのかわからないと言われます。
採算性を追うがあまりに1クラスの学生数を多くしていることも問題です。
授業の進み方が早すぎるという声もありますが、
専門学校でおこなう授業の速度は、私が夜間、社会人向けにおこなう授業の倍の時間をかけています。
課題が多すぎるという声がありますが、彼らが作業するのは結局、提出前日です。
前日に徹夜したら出来るぐらいの課題ですから、学校内の時間で本来は十分出来るはずです。
図面を手取り足取り教えることは構いませんが、
それでは自分で考えることをしなくなり、結局、何を描いているのか判らなくなります。
社会に出てそれでは困るだろうから、学校にいるうちに苦労しといたら?というつもりなのですが、
それでは学生には不親切に映るらしい。
一体、今までどれくらい世話してもらって生きてきたのでしょう?
過保護すぎるのは問題です。

それでもアンケートの多くは肯定的なものでした。
否定派はちょっと気になるけど、厳しさについてもほぼ好意的に受け止めてくれているようです。
これからもやはり厳しくて課題の多い講師で居ようと思います。
それが講師の査定にマイナスになるかもしれませんが、やはりサービス業ではいけませんから。
彼らが卒業した後の実務に耐えられることが目標ですし、
それが出来そうにない人は卒業させるべきではないと思います。
別に建築だけが彼らの将来ではないでしょう。
若くて許されるうちに、もっともがいたほうが良い。
無理やり卒業させることが誠意ではないと思うのです。
まあ、これは正論で、学校経営的には難しいのは判っているのですが、
それくらい卒業が難しい学校だと社会に認識されたら、それはそれで経営が成り立つでしょう。

昨日は(社)新潟県建設業協会の新潟で講演を行ってきました。
終了後のアンケートを見せてもらいましたが、ほぼ御満足頂けたようです。
社会人向けに話すのは楽ですね。
聞きたい人だけが集まってくれますから。
専門学校も本来は来たい人だけが入学してくるはずなのですが、
どうもそれとは別の意識で入ってくる者が居ます。
社会に出るまであと一年しかありません。
そろそろ意識改革するか、進路を考え直すべきかもしれません。

2003年5月29日(木曜日)
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■会長 : 小林 哲也(KOBAYASHI TETSUYA)
1961年新潟県三条市生まれ。1級建築士事務所 FORUM主宰
建築士会で1999年 福祉住環境コーディネーター検定対策講座を開催。
その際集まった仲間と「福祉住環境コーディネーターネットワーク」を結成する。
ちいき住宅工房主宰

■講演
2003年
5月  福祉住環境整備講習会(新潟・長岡:(社)新潟県建設業協会)
    見附市福祉住環境講習会(見附商工会) 

2月  パネルディスカッション「福祉から見た健康住宅」(県央地場産業センター:健康住宅サミット)
1月  福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
    平成14年度介護支援専門員現任研修(佐渡中央会館:佐渡地域振興局健康福祉環境部)
2002年 
12月  福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
11月  十日町住宅改修講習会(十日町地場産業振興センター:十日町市)
7月  介護保険 住宅改修研修会(三条総合福祉センター:三条市)
4月  加茂商工会議所研修会(加茂商工会議所:加茂商工会議所青年委員会)
3月  住宅改修セミナー(西川町役場 保健センター:巻保健所)
     福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
2月  福祉住環境セミナー(新宿:建築情報社)
     福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
     住宅改修セミナー(新潟NOCプラザ:阿部木材株式会社)

■取材
2002年
11月   新潟日報社 ハウジング新潟2003「2000万の家」
10月   新潟日報「いつまでも我が家で-寝たきり予防へ改修」
9月   TeNY「介護豆知識-住宅改修」
8月   新潟日報「介護住宅改修事情」
4月   日経アーキテクチュア「資格に頼らず、資格を生かす」
2月   新潟日報社 ささえーる2002「住宅改修事例」
2001年
11月   新潟日報社 ハウジング新潟2002「こだわって新潟」

■リポート
2002年
12月   オランダ建築視察旅行記(PDF:ご覧になるにはアクロバットリーダーが必要です)

■作品集
最近の作品です。よろしかったらご覧ください。

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