会長のつぶやき
僕の独り言につき合って
 

第141回

いつも白いキャンバスが用意されているとは限らない

安藤忠雄氏の言葉には感銘を受けるものが多いです。
それは氏自身が苦労して今に至っているその経験から発した言葉だからです。
表題の言葉も「なるほどな」と頷かされました。
安藤忠雄を以ってしても、そんなに良い条件の設計ばかりが舞込む訳ではないそうです。
むしろ条件の過酷な場合の方が多いと言います。
それでも条件がきついほど、それに立ち向かうファイトが沸きます。
絵描きは白いキャンバスに想いを書き込みますが、
建築を描くキャンバスはどちらかというとすでに様々な人の想いで色がついています。
設計作業はコンセプトを考えるのはさほど難しい作業ではありませんが、
現実の形に持っていくのはとても大変な作業なのです。
これは設計を業とする者なら誰しも理解できるでしょう。
感動するのは、あの安藤忠雄を以ってしてもそうであるという現実です。
一流建築家は芸術家のように自分の想いだけで突き進めるのかと思うことが多いのですが、
決してそうではないのだと、地方建築家に語ってくれました。
ただ、自分の想いをしっかりと伝える努力は必要だし、
そのためにはやはり戦わなければならない。
それがきちんとできる人がやはり一流建築家ということになるのでしょう。

安藤忠雄氏が言う「絶望的な人」は
目の前に困難が見え始めると、いろいろと理由をつけて、決して動こうとしないそうです。
自分がやらないのは○○が解決しないからだと、誰でも納得しそうな理由を並べ立てます。
しかし、いかに立派な理由があったとしても、動かないという事実だけを見たら、
単にその人が出来るか出来ないかの二つのカテゴリーに分けられるだけです。
そんな暴力的な!と「絶望的な人」は反論するでしょうが、
それでもやっぱり動かないでしょう。

動いてみてダメだったらしょうがないじゃないか。
動いてもみないのにどうして結果が出るんだ。
失敗したらそれを糧に次に頑張ればよい。
連戦連敗でも、いつかは形になるものだ。

条件の整った仕事なんか、無いと思ったほうが利口です。
それが理解できない人はこれからの社会では絶望的なのです。
私はむしろ楽になりました。だって目の前は困難の連続ですから。

2003年5月21日(水曜日)
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■会長 : 小林 哲也(KOBAYASHI TETSUYA)
1961年新潟県三条市生まれ。1級建築士事務所 FORUM主宰
建築士会で1999年 福祉住環境コーディネーター検定対策講座を開催。
その際集まった仲間と「福祉住環境コーディネーターネットワーク」を結成する。
ちいき住宅工房主宰

■講演
2003年
5月 見附市福祉住環境講習会(見附商工会) 
2月  パネルディスカッション「福祉から見た健康住宅」(県央地場産業センター:健康住宅サミット)
1月  福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
    平成14年度介護支援専門員現任研修(佐渡中央会館:佐渡地域振興局健康福祉環境部)
2002年 
12月  福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
11月  十日町住宅改修講習会(十日町地場産業振興センター:十日町市)
7月  介護保険 住宅改修研修会(三条総合福祉センター:三条市)
4月  加茂商工会議所研修会(加茂商工会議所:加茂商工会議所青年委員会)
3月  住宅改修セミナー(西川町役場 保健センター:巻保健所)
     福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
2月  福祉住環境セミナー(新宿:建築情報社)
     福祉用具住宅改修講習会(新潟ユニゾンプラザ:新潟県社会福祉協議会)
     住宅改修セミナー(新潟NOCプラザ:阿部木材株式会社)

■取材
2002年
11月   新潟日報社 ハウジング新潟2003「2000万の家」
10月   新潟日報「いつまでも我が家で-寝たきり予防へ改修」
9月   TeNY「介護豆知識-住宅改修」
8月   新潟日報「介護住宅改修事情」
4月   日経アーキテクチュア「資格に頼らず、資格を生かす」
2月   新潟日報社 ささえーる2002「住宅改修事例」
2001年
11月   新潟日報社 ハウジング新潟2002「こだわって新潟」

■リポート
2002年
12月   オランダ建築視察旅行記(PDF:ご覧になるにはアクロバットリーダーが必要です)

■作品集
最近の作品です。よろしかったらご覧ください。

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