第132回
100歳の食卓
私は三条市の地域ケア会議に出席しています。
そこでは、定期的にテーマを決めて、各専門家の意見を集約し、
三条市における福祉の方向性を模索し、提言するという作業をおこなっています。
次回の会議では、高齢者の食生活の改善ということが話し合われますが、
その事前資料として、おもしろい本が送られてきましたのでご紹介いたします。
「100歳の食卓」という本で、
新潟県内100歳以上のお年寄りの食生活を中心に、生活をリポートしています。
100歳というと、どなたの話も歴史の厚みを感じます。
過酷な時代を生き抜いてきたパワーを感じます。
人生の達人に学んで、みんなが100年生き抜こうというのがこの本の目的ですが、
読めば読むほど、長生きする自信がなくなってしまいました。
要は、好き嫌いせず、なんでも食べよう。
ストレスのたまらない生活をしようということなんですがね。
なかなか、それが難しい世の中です。
また、食品の中から必要な栄養を取りましょうとも指導しています。
健康食品産業が巨大な市場に成長し続けていますが、
この本に登場するお年寄りの誰を見ても、そんなことは気にせずに生活をしています。
サプリメントを取るよりも、スローフードのほうが余程優れているということです。
結局はそこに行き着くのは判ってるのです。
この本に登場する高齢者と同じことを、今の予備軍は出来るのでしょうか?
私もあと20余年で高齢者の仲間入りになりますが、
その頃は厚生労働省の試算によると、65歳以上、75歳未満の前期高齢者と
75歳以上の後期高齢者の比率が逆転して、後期高齢者の数が増えているそうです。
どうもこれから高齢者になろうという世代は長生きできない運命のようです。
これほど、健康について、人々の関心が高まっている時代は無いと思いますが、
それと平均余命は比例しないというのが、なんだかむなしいですね。
この本は財団法人新潟県長寿社会振興財団が発行元になっています。
製作は新潟日報事業社です。
価格は幾らなのでしょうか?記載はありません。
もしかしたら、非売品かもしれませんね。
興味のある方は財団のホームページ(http://www.nenrin.or.jp/niigata/)をご覧ください。
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