第130回
見附市で講義
金曜日は見附市で福祉住環境整備の講義を一日行ってきました。
主催は見附商工会です。
建築組合を中心に30名程が参加してくれました。
講義の内容は、福祉住環境コーディネーター3級程度の内容です。
天気も良く、平日の貴重な時間だというのに、
皆さん、真剣に講義に耳を傾けてくれていました。
午前中は歴史的に見た福祉の変遷をお話させていただきました。
いきなり法律が何年に制定されたとか、宣言が行われたと言ってもピンときません。
その当時の時代背景を知ることが、もっとも理解しやすいのです。
北欧の国々が何故、福祉の先進国としてのポジションを確立できたのか?
福祉を学ぶには世界大戦を学ぶことがもっとも早い手段です。
テキストだけでは記憶に頼った勉強は出来るかもしれませんが、
その意味を深く掘り下げることが出来ません。
もし、テキストでそれを行おうと思ったら、とんでもない厚さになってしまい、
テキストを見ただけで閉口してしまうことでしょう。
だから、それを補うのが講師なのだと思います。
事実の羅列をいかに興味深くするかが勝負です。
午後からは身体の話を行いました。
住宅改修を行うためには、まずは相手のことを知ることが重要です。
人間の身体がどういう風に成り立っていて、
それがいかに絶妙なバランスの上に成立しているか?
バランスが崩れると、結局はすべての機能が障害を受けていくという理屈。
理由がわかって行う住宅改修と、
イメージで行うそれとではクオリティがまったく違います。
別に検定受講者が医学を目指すわけではありません。
「あるある大辞典」程度の知識でも構わないのです。
しかし、建築系が医療系の言葉の意図を感じ取れるだけの知識と
基本的な考え方だけは身につけておく必要があるでしょう。
1日かけて行える講義はこれまで。
でも、一番伝えておきたいことです。
後はテキストを読むことで何とかなるはずです。
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