第118回
今日はディサービスの内覧会
先日からお伝えしているディサービスセンターですが、
本日と明日が内覧日です。
スタッフが市内や近郊の支援事業者を回ってきたということで、
この2日間で多くの人が見に来てくれることでしょう。
今朝の地元新聞にも掲載されていますので、一般に人も見に来てくれると思います。
私は仕事で今日は市外にいますので、
明日の昼からでもお邪魔しようと思っています。
一般住宅とは違い、不特定の人が利用する建物です。
建築的に全てを解決するということはなかなか難しいと痛感しました。
住宅の改修では、いかに家族が介護の手抜きを出来るようにするかがポイントです。
手抜きというと言葉は悪いのですが、あまりに過度な介護では、
介護するほうも、されるほうも疲れてしまいます。
だから住宅の現状をしっかり把握し、利用者の身体状態に合わせた改修をおこないます。
その行為はきわめてプライベートなもので、あくまでも対象者は1人です。
建築的行為をすることで、人的介護力を補うことが重要です。
それでも補えないことがあります。
家族が働きに出て、人的介護力がまったく無くなっている時間帯は、
いくら建築的介護力をもってしても限界があります。
入浴といった複雑な動作の組み合わさった作業を、
一般住宅の浴室スペースで介護することも難しいと言わざるを得ないでしょう。
そこで一般住宅の改修や家族の介護力で補えない部分をサポートする
他の介護力が必要となります。
それがディサービスセンターだと思います。
重要なのはディサービスセンターも小学校区、
つまり歩いて通える範囲に一つ以上は必要であるということ。
現状のディサービスセンターは守備範囲が広域的過ぎるような気がします。
もっと身近に、家庭の延長線上にあるべきです。
そんなに大規模な建物である必要はありませんが、
住宅で家族が介護できない時間帯を上手く補ってくれることを期待します。
お仕着せの機能回復プログラムをすることはありません。
そこでは家庭で行なっているような日常生活を行ってください。
施設ではなく、家庭の延長であってくれれば良いと思います。
家庭での介護力では不足する部分を、そこで行っていただけたら満足です。
住宅改修とちいきのディサービスセンターは、
現状不足する人的介護力を側面から支えます。
ディサービスセンターはまだまだ不足しています。
小規模で構いませんから、広域ではなくちいきで数を満たしてください。
そしてディサービスセンターは医療施設ではありません。
家庭の延長線であるということをスタッフは十分理解し、
家族の介護力を補ってやってください。
ディサービスセンターでは建築的な介護力は浴室やトイレといった特定の場所以外は
むしろ住宅より少なかったりします。
それは多くの人を対象とするからです。
ですから、そういった建築の介護力の限界はスタッフの介護力が補わなければなりません。
補うべき介護力は、
家庭における介護力よりはるかに要求されていることを認識しなければなりません。
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